2018.08.02 Thursday
生まれ変わった桐の座卓


 桐の座卓のリペアのご注文をいただきました。20年以上前に某一流デパートで購入された一品。桐の柾目(まさめ)を何枚もはいだ無垢板テーブルです。長さ2000mm、幅90oと大きめの一枚です。

 長年にわたり使い込まれた表面は傷が多くなり、全体にくすみ、部分的に薄い黒ずみも見られました。





 これらをきれいにしたうえで、もともと木ネジで固定されていた座卓用の脚の代わりに、当店の三点脚を組み合わせ、座卓にしたり、リビングダイニングにしたりしてご使用になりたいとのことでした。

▼研磨して、下地を塗ったところです。きず、黒ずみが消え、本来の発色が蘇りました。




この後、4つの工程を経て、仕上げていきます。納品をお楽しみに!


2018.08.04 Saturday
嫁入り道具の三面鏡を総ヒノキの姿見にリノベーションほか


 ケヤキの外套かけ、ヒノキの姿見、荷物台、桧の棚をご注文いただきました。無垢の家具をこよなく愛するお客さまからのご注文です。
 10年前にご購入いただいた品も含め無垢板家具の数々を、玄関から、応接室、浴室まで取材させていただきました。

▼今回、納品した玄関のケヤキ製の外套掛けです。フック部分はミャンマー産の花梨を使用しています。


▼玄関のケヤキのベンチ。こちらは10年前にお納めしたものです。





▼玄関のケヤキの踏み台。こちらも10年前に納品。


▼今回、納品した総ヒノキの姿見です。奥さまがお嫁入りされたときの三面鏡の真ん中の鏡を使って制作しました。


 これまであちこちお引越しが多かったそうですが、ずっと持ち歩いていた三面鏡、生まれ変わって今後は姿見としてご使用になります。

▼応接室には荷物やお客さまからのいただき物を置く台。こちらも今回、新たにお作りしました。




 これがあればお茶やお菓子が並ぶ机にいただき物を乗せることもなく、もちろん床に置くこともなくお客様に失礼しない一工夫だそうです。ご主人が設計されました。上面の角を丸く落とした和風モダンのデザインです。天板は耳付きで端ぎりぎりの位置に脚を付けました。

▼浴室には総ヒノキ造りの脱衣棚(右)。今回、あらたにご注文いただきました。


 銭湯を思わせるような昔懐かしいデザインです。棚の高さや奥行きは用途を考え抜いた上での設計。こちらもご主人が設計されました。総ヒノキですので、今後、10年程はヒノキのいい香りがお風呂場に漂います。

 家の各所に木の温かみあふれるすてきなお住まいでした。


2018.08.06 Monday
かんたん! 便利! 美しい! 三拍子そろった三点脚




 写真の黒塗りとクリア仕上げは最も人気の色合いです。黒く着色してある方も木目がくっきりと残り、木の質感を残しているのがお分かりいただけると思います。



無垢一枚板の脚にはやはり木目のある三点脚がしっくり合います。 三点脚は置く方向によって次の3つの使い方が。

▼1 リビング、ダイニングテーブル仕様


▼2 座卓仕様


▼3 ソファーテーブル仕様


 仕様の変更も簡単。ネジやビスで止める手間は一切なく、脚の向きを変えるだけです。また、密着性の高いシートで天板と脚をしっかり固定するので、床がフローリングの場合、天板を押すだけで脚を含めた全体が移動します。三点脚の裏側には滑りをよくするシートを接着し、天板を押す力が最小になるよう工夫してあります。

 納品の際、天板を押してテーブル全体を回転させたり、平行移動させたりの実演すると皆さま、たいへん驚かれます。重いはずの無垢板テーブルが一般のテーブルのように軽く動くのは予想外のできごと。三点脚ならではの軽業なのです。

 写真は松の三点脚です。一度では着色しきれないため何度も重ねて塗ります。



▼木目もしっかり残ります。


 三点脚は樹種も、サイズも、色も様々。天板やお部屋に遭わせて、ご希望の三点脚をお作り致します!


2018.08.08 Wednesday
カエデのベンチセットとケヤキの一本脚トップテーブル


 屋久杉のダイニングテーブルを納品しました。



 長さが2000o、幅が950o、厚さが75oの無垢一枚板です。

 当店の屋久杉の中でもとくに重厚感のある1枚でした。樹齢1000年を超える屋久杉、その風格を充分に兼ね備えた一品です。

 脚はケヤキの三点脚を合わせました。黒塗りは屋久杉にしっくりと合います。屋久杉にはやはり黒脚だとしみじみ思いました。

 お買い上げくださったのは30代前半のご夫婦。店頭でこの屋久杉に一目ぼれされました。どうしてもこの屋久杉を忘れられず、半分、投資の気もちを込めてこの板に決められたとのことです。

 新築の家はこれから出来上がります。新しい家に設置された折にはさらにその存在感を高めること間違いなしです!


2018.08.10 Friday
新入荷! ヒノキのベンチ


新入荷商品のヒノキのベンチです。座面から脚、棚すべてヒノキの無垢材で作りました。

黄変しないよう下地の段階からセラウッド塗装です。



▼ヒノキだけが持つあわい肌色。できたてほやほやの色です。




価格は85,000円。

すでに店頭に並んでいます。 ぜひお店でご覧になってください。
木楽木工房はお盆も営業!
明日8月11日(土)〜19日(日)まで全日開店し、皆様をお待ちしております。




2018.08.13 Monday
平櫛田中彫刻美術館「でんちゅうストラット」展

 先日、彫刻材を買ってくださった武蔵野美術大学彫刻科から彫刻展「でんちゅうストラット」の案内が届きました。さっそく、行ってきました。東京都小平市の平櫛田中彫刻美術館!
 木楽でお会いした若い彫刻家たちの作品を拝見。どれもとてもよく彫れており、十二分に堪能させていただきました。田中邸のたたずまいと相まってすばらしい彫刻展でした。

 中でも特にこれは!と思われる作品に出会い、すでに購入の交渉に入っています。購入の暁には作品をブログでもご紹介いたします。木楽木工房は武蔵野美術大学の彫刻家の皆さんの益々のご活躍を応援していきます!






2018.08.14 Tuesday
黒松のアウトドア用テーブルセット


黒松の無垢板テーブル&ベンチセットを作成しました。
▼手前がテーブル、奥がベンチ(大)。


▼さらに、もうひとつベンチ(小)が付いたセットです。


 黒松は超高級材です。さらにその中でもやにの多い脂松(やにまつ)でした。やには木を腐りにくくさせる作用があります。例えば屋久杉も多くのやにを含み、そのために木が腐りにくく、何千年も生きることができるのです。

 やに松の加工は困難を極めます。それはやにのべたべたが加工を邪魔するから。やに止めを行ないながらの作業となり、他の木よりはるかに手間がかかりました。

▼脚はケヤキの赤身で作りました。裏面もとてもきれい。




 最終塗装は雨と日焼けに強い塗料を称しました。そのわけはなんとこのテーブルセットがガーデニングに使われるから! 脚に欅の赤身を使用したのも屋外での使用に十分耐えるようにとの配慮です。

 納品した日はとてもいいお天気でエクステリアの納品にはぴったり。カボチャにナス、ピーマン、青じそなど夏野菜がたくさん実る庭の真ん中にテーブルセットを設置しました。





 ここで畑仕事の合間にお茶を飲むなんて最高のぜいたくです。実際、外で使うガーデニングテーブルとしては最高級品ではないでしょうか。欲を言えば東屋を作っていただきたいところです。より長く、きれいにお使いいただくために。




2018.08.16 Thursday
屋久杉無垢一枚板を納品しました。


屋久杉の無垢一枚板を納品しました。リビングで座卓としてご使用になります。



 樹齢2000年以上の堂々たる風格の一枚です。細かい木目に屋久杉らしさがよく表れています。屋久杉は成長の遅い木。ゆっくり長い時間をかけてこのような細かい目を作り上げます。  大きな生き節もアクセントに。虫穴もなくとてもきれいな一枚です。



 サイズは長さ1850o、幅100o、厚み65o。

 今年に入ってから屋久杉をたくさん納品しました。皆さまにいかに屋久杉が愛されているかを実感しています。


2018.08.18 Saturday
新入荷30点!


ケヤキの無垢一枚板30枚を新たに入荷しました!

ケヤキらしい美しい木目。個性派ぞろいです。粋な黒塗り仕上げ(5枚)も。

















テーブル用の脚(Aタイプ)、もしくは座卓用の脚(Bタイプ)のどちらかが付きます。(三点脚を組み合わせていただくことも可能です)

▼Aタイプ


▼Aタイプ


サイズはホームページ、在庫一覧にてご確認ください。
今回の新入荷商品は木422から木450までです。
お値段は脚代、配達代すべてを含みます。

明日はお盆セールの最終日!
皆様のお越しをお待ちしております。


2018.08.20 Monday
旧家の建材から2台の小テーブルを制作しました。


ケヤキの小テーブル2台を納品しました。旧家を取り壊して得られた材木からお作りした小テーブルです。

▼一つ目の小テーブルは玄関に。


▼玄関には以前、納品した花台に豪華な花が盛られていました!


▼また、もう一台の小テーブルは応接間に。


▼設置した小テーブルはお茶などをいったん受けておく場所としてご利用になります。


▼以前、こちらのブログでご紹介したリビングのテーブルももう一度見せていただきました。


▼両側にベンチ2台がセットされています。しっくり生活に馴染んでいるようで嬉しかったです。


 これらの家具は以前お住まいだったご自宅の差し鴨居、大黒柱、小黒柱から作成した品々です。古材を再利用して新しい家具を作ると、何かしらいいことをしたという気分になるから不思議です。新しい場所で長く家具としてご愛用いただけることを願っています。


2018.08.22 Wednesday
こたつフレームを利用、モンキーポットの座卓


 木が大好きなご夫婦にモンキーポットの無垢板を買っていただきました。寸法と色合いがお2人の好みにぴったり!と即決でのお買い上げでした。

 使い慣れたこたつのフレームの上に載せてお使いになります。モンキーポット一枚でお部屋の雰囲気ががらりと変わりました。ご主人がお留守の際の納品でしたが、お帰りになったらさぞかしびっくりされることでしょう。



▼厚み充分。かっこいい耳付きです。


▼一本足のトップテーブルも買っていただきました。







2018.08.24 Friday
吉野ヒノキの小テーブル


▼吉野産のヒノキで小テーブルを作りました。


▼裏もとてもきれいです。


 吉野のヒノキはブランド品です。節が少なく木目が芯を中心に縦にまっすぐ伸びているのが特徴。節のもとになる枝を丹念に切り落としながら成長させることで、このような美しい木が出来上がるのだそうです。色艶ともに最高の品。

 テーブルのサイズは完全オーダーでした。お客さまが今、お使いの座卓とつなぎ合わせて使えるサイズになっています。普段は文机、来客時には座卓と使い分けられるので、移動に便利なよう軽い素材でお作りしました。

 黄変しないよう、塗料はUVカット作用のあるものを使用しています。お届けした際にはご夫婦にたいへん喜んでいただきました。


2018.08.26 Sunday
個性派! ケヤキの無垢一枚板。


 ユニークな形の変木ケヤキでつくった、テーブル板です。  ところどころに節があり、穴があり、耳には縮杢があり、片方は二股になりと変化に富んだ一枚です。仕上げに手間が借りましたがその分最高の仕上がりとなりました。

 お客様のご希望で、裏面は艶あり仕上げ、表面は艶消し仕上げとなっています。裏面は景色が映るほどの鏡面仕上げになりました。

▼表面1


▼表面2 変化に富んだ木目。


▼裏面1


▼裏面2 穴は透明樹脂で埋めてあります。


 合わせる脚は太めのアイアンです。色は艶消しの黒。天板と相性ピッタリ。

 納品は12月ごろになります。クリスマス、お正月をこのテーブルで楽しく迎えられると思うとうらやましい限り! お買い上げになったのは若いご夫婦です。とてもいいお買い物をされたと思います。12月まで、無料にて大切に保管いたします。

 お客様はインターネットで当店をお知りになり、当初はモンキーポット、ウォールナットなどの外材をご希望でした。ところが、ご来店いただき、実際に木に触れ、質感を確かめていただいた結果、やはりケヤキが良いと思われ、今回のお買い上げになりました。

 実際の品を目で見るのはとても大切なことです。当店をインターネットでお知りになった方はぜひ一度ご来店いただき、本物の木に触れ、店主からそれぞれの樹種の特徴をお聞きに上で、一生ものの板をお選びになることを強くお勧めします。


2018.08.28 Tuesday
仕事用デスクに花梨の無垢一枚板




 花梨の無垢一枚板を納品しました。タイ産の花梨です。40年前に一本丸ごと買って仕入れました。その後、すぐタイからの花梨の輸出が禁止となり、国内ではたいへん貴重な存在に。この花梨はその時、製材した中でも最も良い木目の一枚です。

 メタル製の、電動で上下する脚に載せてお使いになります。パソコンデスク用の脚でプラグがたくさんついていました。この上なく粋な仕事机です。



▼光沢のある表面。美しい珠杢が並びます。


 お買い上げいただいたのは日本に住む外国の方でした。昨年8月から今年7月まで1年間続けたブログの英訳をほとんど読んでご来店くださったとのことで、ブログ担当としても嬉しい限りの納品でした!

▼お客さまと社長(真ん中)。ちょっとピンボケですみません。


 We delivered a Karin table to a family in Tokyo. This specific Karin is from Thailand, and it had been brought into Japan as a whole log about 40 years ago. Soon after, importing them into Japan was banned, and the Karin became a rarity. This table was the last piece from that log, and also the most beautiful, with unique patterns all over the surface. The family who bought it had the table placed on mechanical table legs that could change its height!!


2018.08.30 Thursday
木学Xylology展


 いつも木楽で彫刻材を買ってくださる彫刻家の金巻さんから「木学Xylology展」のお知らせが届きました。



 期待の新人からすでに世界で活躍する彫刻家まで、これからの日本の彫刻界を担う彫刻家が一堂に会するグループ展です。大学や出身の垣根を越えて15人のアーティストが集まりました。

 この展示のおもしろいところは、バラエティに富んだ木彫作品が見られること。静かな作品があるかと思えば、動きのある作品があり、木以外の素材とのコラボ作品があり、古典的手法が用いられる一方、前衛的手法が見られ……と、現代の彫刻の表現が広く概観できる、いわば博物的なおもしろさがあります。木の様々な可能性を感じることができる作品展です。

 タイトルの「木学」は、木に対する考え方。「なぜ木を彫るのか?」、作家はその答えを自分の中に持ちながら作品を作り上げるそうです。作品の見えない土台となっているのが「木学」。それぞれの「木学」を実感しにぜひお出かけになってください。

 作品展は10月27日から11月10日まで、旧平櫛田中邸アトリエにて開催されます。

 木学facebook https://www.facebook.com/xylology/

参加アーティスト
小畑多丘
金巻芳俊
北彩子
小鉢公史
佐々木誠
白尾加奈子
TENGAone
中里勇太
永島信也
中村恒克
ねがみくみこ
灰原愛
Haroshi
前原冬樹
村田勇気
木楽木工房の彫刻材は木楽木工房ホームページ、彫刻材から。